パタン

『ちょっと外すね』
そう言って出て行くさとるが
静かにドアを閉めた





真っ白な病室に二人きりになった

白いベットに横たわるまもるさんの顔に
ひまわり笑顔はなかった・・・






何か・・・
最後に何か伝えたかったけど


いざとなると
何も言葉が出てこなかった




せっかく両想いになったのに
置いてきぼり



文句を言おうかと思ったけど
それさえも出てこなかった



窓にかけられた真っ白なカーテンが揺れる
外はきれいな夕焼けだった




どのくらい
まもるさんの顔を見ていただろうか



『あいしてる』
最後にまもるさんから伝えられた告白



まだ耳に残る声・・・・



『あたしも・・・
あいしてる・・・』
一粒・・・涙がこぼれた・・・




お別れの言葉の代わりに
『告白返し』をし


そっと
まもるさんの唇にキスをした






『ありがとう』・・・・・