双子相愛-そうしそうあい-【完】



みんなの横を通り過ぎた時
礼衣に手をつかまれた。


「なんか理由あんだろ…?
 なんで言えねぇの?」


久しぶりに聞く玲衣の声は
聞いたことないくらい優しくて


溜まった涙が静かに流れた。



「…ごめん」


あたしはそう言って
玲衣の手を振り払って走った。