「少し重いだろうけど、頑張れ村田」 少しじゃないです、先生。 “かなり”の重さです。 先生が借りたんだから、自分で返してきてほしいものだ。 「……い、行ってきます」 よいしょっと、一声。 少しふらつきながら、廊下まで出た。 あたし、一応女の子なんだけど。 もう少し、そこら辺を考えてほしかった。