「か、梶野くん……」 腕の中でどうしたらいいか分からずに、 ただただ、あたしは動けずにいた。 「しかもドジ子ちゃんカチコチじゃん。かわいーなー」 そう言って、茶髪のチャラ男くんが あたしの頭にもう一度触れようとした時だった。 肩を抱く力が強まり、 「お前は触んな」 梶野くんの胸板にさらに押しつけられた。