「若菜、梶野をどれほどだーい好きかは分かったけど」 「うん!モモちゃんも梶野くんの魅力に気付いてくれた?」 「いや、それはないんだけど。知られちゃったみたいね」 「知られちゃった?」 「若菜が梶野を好きだってこと。クラス中に」 慌てて教室中を見回すと、まだ教室に残っていた多くのクラスメイトたちがこちらに注目していた。 も、もしかして……聞かれてた、よね? 助けを求めるようにモモちゃんを見ると、 私知りませんという顔をされて、裏切られた気分になった。