昇降口が近くなる。

近づくたびに、左胸がドクドクとした。



――――――――着く。

亜優のクラスは……1年6組。

そこに亜優の姿はなかった。



―――――いないんだ……。

少しがっかりした。

でもまぁもうすぐ暗くなりかけるし、待ってるはず無いか。


そう思ってあたしは、靴を履き換えるために段差を利用して座りこむ。

そして立ちあがった時―――――



目に入った。



夕焼けに照らされ、抱き合う二人のカップルを。




そして気付いた



その片方が――――――亜優だと。