王子様と恋したい


「優…」




声の先をみると、夏希が俺の隣りまでやってきた。




ぶっきらぼうに返事をしたものの、こいつの顔をみたら何かキレてるのがどうでもよくなった。



意を決して謝ると、夏希は笑い出した。
すると急に俺の頬を両手で合わし目線を合わせ、いたずらっ子みたく笑った。




ちゅ





俺はその瞬間、いつのまにか夏希の頬にキスをしていた。



うわ。俺なにやってんだよ…
内心すごく動揺したが、口にしないだけ我慢したと思う。



まぁ、夏希は驚いて言葉出せないほどだったけどなぁ?




このまま夏希と屋上にいるほど心の余裕がない俺はすぐに屋上から出た。




そして中に入った瞬間、ドアの前で座り込んだ。



「あぁーー。俺なにやってんだよ」