王子様と恋したい


「やっぱり何か怒ってるじゃん…。ハッキリ言ってよ!」



ついつい強めに言うと、2人は舌打ちをして屋上から去って行った。



「なんなの…あの態度…」



わたしはむしゃくしゃしながらお弁当に手をつける。
すると、春がわたしの隣りに腰をおろした。



春「あの2人はね~、拗ねてるだけだからほっといて大丈夫だよ〜!!なっちゃんが他の男とちゅーしたのが嫌だったんだよ~!」



他の男って…ただの幼馴染みなのに。
だけどさ、


「別にあたしが誰とキスしようが、あの二人には関係なくない?」



すると今度は光が横に座り、わたしのお弁当箱から卵焼きをひょいと取った。



光「それがあの二人には関係あんだよ〜まぁ、頭冷やしたら元どおりだろ!夏希は気にするんな!お!これうめぇな!」



ふーん…まぁ、気にするなって言われたらもういいか。



「わかった…じゃあ、寝る…」



わたしは光の返事は聞かずに、静かに瞼を閉じていた。