王子様と恋したい


「…え?龍雷って?」


実はわたしは総長をしているが、どうも族の名前を覚えるのが苦手。


情報などは全部潤に任せきり。



「はぁ~。いい加減覚えろよな〜…
いいか!まず県トップは俺ら"龍月"だ。
んで、No.2が"龍炎"、No.3が"龍水"、No.4が"龍雷"だ。この県のトップ4を世間は"4匹の龍"って言っている。この4つのチームは薬とかの犯罪はしねぇし、セコい事もしないっていう暗黙のルールがあんだよ。」



なんだかややこしいな…
まぁ、なんとなく理解した。



「それで、どうしてNo.4の龍雷を潰すんだ?」


龍同士で戦うっていうのは気が引けないか?
4つどれも犯罪をしない良いチームなのに…



「あぁ~。それがよー、雷神はルールを破っちゃったわけ。薬をやり出して窃盗もやり出した。暗黙の了解を破ったわけよ。しかもなぁ、No.2の龍炎に乗り込みにいくらしいんだ…」



なるほど…暗黙のルールを破ったわけね



「でもNo.2の龍炎なんか、余裕に勝つんじゃないか?」


すると、潤は真剣な目を向けて来た。



「薬まで手を出した奴等が正々堂々闘うと思うか?ぜってぇ何か裏があんだよ。まぁ、龍炎のやつらは助けなんか求めねぇと思うが暗黙のルールを破った奴等はなぁ…No.1が処罰するべきだと思わないか?」



ふふっ。確かにNo.1.が黙って待機なんてなんか納得いかないよね。


「了解。」


わたしは再びフードを深く被った。



「行くぞー!お前ら!!!」



バイクにまたがり、龍炎の倉庫へとバイクを走らせた。