向かいの通りを、寒そうに歩くその姿を・・・
思わず目で追ってしまう。




「・・・くん?秀人君??」





何回か名前を呼ばれ、ハッと我に返る。




「あ、ごめん。」




「どうしたの~?知ってる人でもいた??」




「・・・うん」




これでいいのか、俺。



このままでいいの?



もう一回会えたんだぞ。




そのことばかりが頭の中をぐるぐると廻った。






「あのさ・・・・!ごめん。俺、ここで抜けるわ!!」




「えっ・・・ちょっと!!!」




気付いたら俺は走り出していた。