「あ、そうそう!!教育学部2年の村上って言います。えと・・名前とか聞いてもいい??」
「あっ、同い年なんだ・・。先輩かと思ってた。私、文学部2年の桜井花(さくらい はな)って言います。ふふふ」
「な、なに??なんで笑うの??」
「だってなんか、こんなとこで自己紹介なんて・・・面白くて」
そう言って笑う彼女が、とてもかわいいと思った。
桜に花。
まるで、本当にこの子を表したかのような名前。
「笑わないでよ(笑)なんか恥ずかしくなるじゃん。
あ、花さんって言うんだ、良い名前だね。」
「そうかな??でも、私も気に入ってるんだ。秀人って名前も素敵だよ」
・・・・え??
花さんが言った言葉に、俺は思わず固まってしまった。
だって・・・俺は下の名前まで言ってないから。
花さんもそのことに気付いたのか、急に顔が真っ赤になる。


