二人は夜明けまで語り合った。
懐かしい昔話や、これからのこと。


そして、時より唇と唇が重なり合う・・・


二人は今、とても幸せだった。


そのままベッドで寝てしまった二人、
夜が明け部屋に陽が差した頃、
彩菜は柊哉の寝顔を見ていた。


「柊哉、ありがとうね。
本当に嬉しかったよ」


そう言いながらやさしく柊哉の頭を撫でる彩菜。


『俺が頑張る』

『幸せにするって』


柊哉も男の子だね。
彩菜はそう感じながらフッと微笑んだ。


でもね、柊哉・・・

私は柊哉に無理してほしくないんだよ・・・


彩菜の心の中に迷いがあることを、
柊哉はまだ知らなかった。