「彩菜さん!」


その瞬間、私は登さんに唇を奪われた。


「!?」


一瞬、頭の中が真っ白になった。


やさしく私の体を支え、頭を撫でるその手・・・

やさしいキス・・・


登さん・・・


やさしく、やさしく私をつつみこんでくれる。


彩菜の目に涙が滲んだ。


彩菜もその背中にそっと手をまわす。


柊哉・・・


彩菜の頭に柊哉の顔が浮かび上がる。


柊哉・・・


彩菜はそのやさしいキスを・・・受け入れた。