「…病院、行きますか?」 「……いい」 薬飲みに来ただけだ、寝れば治る、と。 凱司は煙草に手を伸ばす。 「…ダメです!」 「…………」 その手から、ひったくるように煙草を取り上げた雅を嫌そうに睨み付けた凱司は、それでも大人しく、手を引いた。 「…んだよ、大したことねぇっての」 「ダメですっ」 手の届く位置から、全ての煙草の箱を回収した雅は、それを自分のポケットにいくつも押し込むと。 今、何か作りますね、と。 ひどく心配そうに、その顔を覗き込んだ。