クリスマスは慌ただしくて。 互いのプレゼントもままならなかった。 鷹野は当たり前のように仕事。 凱司は、親類の誰かが死んだとかで不在。 宇田川家がこぞって雅を心配したけれど、雅もまた、そういう事なら、と、アルバイトを入れていた。 だから。 クリスマスの代わりに、年が明けたらプレゼントの交換をしよう、と決めていた…のに。 「……いい加減、アレの性格くらい把握しろ」 「…………」 突っ伏したまま頷いた鷹野は、…だってさぁ、とくぐもった声を洩らした。