千佳花sideー


もう薫と触れ合うのは終わりか…
あー…一歳差ってヤダな…
一緒のクラスだったら
手紙でやり取りしたり出来んのに…

「千佳花…予鈴だよね、
行かなくていいの?」
「また、会いにくるね」
「ん…待ってる…」

そう言って薫は教室に入った。

僕も教室戻ろうかな…
そう思った時だった。

「佐賀…サボらねぇ?」
「ん…?珍しいね、
君から誘ってくるなんて」
「たまにはな…」
「いいよ?屋上行こうよ」

同級生の高木 利明(たかぎ としあき)…
僕が、中学の時に薫の事で荒れた時に
寝た男だ…

中学からの付き合いだし…
サボるだけならいいと思っていたが
まだ僕に気があるのかな…

そうだったら、少し申し訳ないよね。

だって、利明は知らないだろうけど
僕の手元には薫が戻って来たからね…