「外で待ってるから」
千佳花なら強引に入ってくるかと思った…

でも入ってこないんだ…
なんか…寂しいな…

そんな事を考えながら、
風呂に浸かった。

大きな屋敷のお風呂は
ライオンの口から
お湯が出る事を初めて知った…

流石に俺の家にライオンは居なかったな…

でもなんか…可愛く見えてきた…

俺はライオンの頭を撫でて、
頭を洗い、風呂を出た。

髪もだいぶ乾いて来た頃に制服を着て
千佳花の部屋に戻ってきた。

「おかえり、気持ち良かったでしょ」

「うん…」

「もう行っとおいで、
守琉外で待ってるよ」

「ほんとだ…じゃあいってきます」
「うん後でね…」


守琉と喋って
久しぶりの兄弟の時間を過ごした…

「あーあ…ここでお別れだね…」

守琉が手を振りながら、
分かれ道を走って行く…

「さて、俺も行こうっと…」

俺が歩き出した瞬間…

目が合った人物がいる…










目の前に父親がいる…