「あのね…
俺たちって血が繋がってないんだ…」

はっ?

なに急に…

「あのね…
俺の本当の母さんは浮気してね
父さんを傷つけて家を出て行ったんだ…
それでお兄ちゃんのお母さんを
好きになったの…

でも…お兄ちゃんのお母さんは
お兄ちゃんの本当のお父さんを
忘れられなかった…
それでもいいって父さんは言ったみたいだけど

本当の所耐えられなかったんだね…」

「じゃあ虐待は…?」

「多分…仲を拗らせたって言うのもあるけど、実際はお兄ちゃんのお父さんに対する嫉妬だと思う…

それでお兄ちゃんがこの間
千佳花さんに連れていかれる前
父さんと母さんは離婚した…

耐えられなかったんだろうね…
自分と最愛の人との間に作った子供を
傷つけられるのは…」


守琉がそう言って
俺は頬に熱い物が伝ったのを感じた…

守琉と俺は血が繋がってない…
父さんは、俺の実の父さんじゃない…

いろんな事が頭を混乱に導く…