『薫は…何もされてないのか?』
『どういうこと…?』
『笑わなくなった…って
僕だけが理由じゃないでしょ?』
『虐待だよ…父さんに虐待を受けてる…』


「そんな事まで言ったの…か…」
「だって…俺!お兄ちゃんが…心配で」
「わかったから…泣かないで…」
「ゔん!でも…もっどいっだんだ…」

守琉は俺に抱きついて苦し紛れに言った
でも俺は責めるわけでもなく…
悲しい訳でもなく…

もう全てがどうでも良かった…


でも…


千佳花は俺を覚えていたのに
俺は千佳花を忘れてた…

それだけは
千佳花に申し訳なく思っている…

あんなに一緒だったのに…
いきなり裂かれたショックで
いつの間にか千佳花の存在を消していた…

ごめん…千佳花…
ごめん…

『薫は僕とずっと一緒だよ!』

千佳花に…会いたい…