「記憶も思い出せて、表情も戻って
より一層仲が良くなった感じがするね!」
水野先生は、俺と千佳花を交互に見て
微笑んだ。

「いやー…一時はどうなることかと思ったけど、一先ず安心だね」
「お世話になりました」
「そうそう、千沙斗さんがね千佳花君に謝りたいって言ってたよ」

千佳花の顔が嫌そうな顔になった。

「どうせ六でも無い事だろ…」
「でも…聞いた方がいいんじゃないかな」
「薫…?」

俺は…千沙斗さんの思いを知っている。
なんで日本に来たのか…
千佳花の事をどう思っているのか…

少しだけだけど聞いた…

だからこそ、千佳花も聞かなくちゃいけないんだと思う…


「薫が言うって事は…
大事な事なんだろうね…」

ふぅ…っと千佳花が溜息を付くと
帰るぞ、と俺の服を出した。
そして耳元まで寄ると

「今夜は激しくなるぞ…
お前を寝かせる気はないからな…」
と言った。

服を着た俺の首に赤い首輪をつけて
千佳花は、
「今度外したらもう家から出さない」と
いった。

水野先生もにっこりとして

「僕も光に使ってみようかな」と言った







「帰るぞ、薫…」

手を伸ばされて俺はその手を取った。