「本当なのか?」

「はい…言いにくいのですが…
俺がやって欲しいと頼んだんです…
なんか、刺激が欲しくて…」

俺が認めたら、父さんが釈放された後
守琉がどんな目に遭うかわからない…

ごめんね守琉…お兄ちゃんは…嘘つきだ

「わかりました…」
「あの…」
「なんだね?」
「弟には言わないでください…
恥ずかしいので…」

警察は敬礼をして去って行ったが
コソコソと話していた。

『気味が悪かった…』
『不気味な子でしたね…』と

間も無く守琉が入ってきて、
医者も入ってきた。

医者は耳元で
「嘘はダメなんだぞ!」と言った。
「あの…水野先生…」
「あと笑顔!」

ニコッと水野先生が笑うと俺は言った。

「笑えないんです…
何に対しても笑えないんです…」

「それってやっぱりあれ?
虐待の所為なの?ていうかそうだね…
精神が壊れちゃったって訳か…」