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でも、友人の言葉通り…男の獰猛さを見せたら…

見事に彼女は俺を嫌った…



俺は彼女と結婚する気などない。


俺は父上の命令、周囲の目、出世の為にこの婚約を受け入れた。



椿自身も諦めている様子。




士官学校に入学した時から…俺は生涯…伴侶は持たないと決めた。


軍人として戦地に行けば…生きて帰れる…保障などどこにもない。


愛する伴侶を持ち、子をもうけ、子孫を後世に残すのが…ごく自然の人の生き方。


俺はその生き方に逆らってるかもしれないが…


愛する人の悲しむ姿は見たくない。



愛は足枷だと呪文のように自身に言い聞かせて生きて来た…