「あ、あなたは…」 その子はあの入学式の時の子だった。 ぺこりと軽く頭を下げる彼女。 「お久しぶりです。 わたし森本 杏子(もりもと あんこ)です。 彼の話をしてと頼まれて…。 園塚蝶恋さん、ですよね? この間はその…」 と困ったような彼女。 彼…とはスグル君のことだろう。 名前を言うのも嫌なくらい、 彼と何かあったのだろうか?