「アイツ、妹なんていたか?」 「確か一人っ子だったよな?」 周りにいた男子が言い出す。 …そんなわけ……。 だって昨日は妹の看病で忙しいからって。 一人、呆然とするわたし。 目の前の人が話し出す。 「今日実は杏子に話し聞こう思って、 さっき来てもらったんです」 その人が呼びかけると、杏子と呼ばれたその子が出てきた。