「先生ー」 4階の音楽準備室に着いて呼ぶ。 「先生ー成宮ですケド…」 返事無し。 あのハゲ…いねーのかよ。 先生がいないのをいいことに帰ろうとと身を翻して階段へ向かう。 ♪~♪~ ん? ふと聞こえてきたのはピアノの音だった。 俺は無意識に4階の端にある音楽室のドアノブに手をかけていた。 ガチャ… 太陽が眩しい教室の中。 ピアノの前に座る1人の女。 顔はよく見えない。 俺は何故か見入ってしまった。