「武官だ」 おお、と葉慶と揮祥の声が綺麗に重なった。 「すごいな!」 驚きと感心の混ざった表情は、葉慶が初めて見せる柔らかな表情だ。 「じゃあ刀とか弓とか使えるのか? 馬とか、乗れるんだろ? あ、なあちょっと腕触って良いか??」 矢継ぎ早に繰り出される質問に礼が答えようとした所で、塾生たちが椅子を鳴らして立ち上がった。 倣って、礼も立ち上がる。