少し首を傾げて御手洗は聞いてきた。
(ちょっと! 私も御手洗にドキドキするんだけど!)
「心霊ブログ運営してるからよ。私は一読者だしさ。不服?」
「不服ってより、てっきり、佐々木さんだと思ってたから、意外なだけ。僕で良いんだね?」
 御手洗は、私達を、見ながら話す。
「うん、良いよ。てか、浄霊って、何するわけ?」
 彩花は、少々飽きたような態度をとる。
「この世にとどまる霊を成仏させる事だよ。手始めに身近な所から始めようと思う」
 御手洗は、彩花に言う。
「あ、そうなんだ? すごいね」
 私は咳払いをして、
「今日はクラブ結成日ね。メンバーは、私と彩花、御手洗って極少だけどいいわね」
「私も入ってしまったのか。まぁ、いいけど」
 クルクルと髪の毛を弄りながら彩花は言う。
「ええ、そうよ。つか、本題に入ろう? 気になる話無いの?」
 私は話を切り出した。
「そういえば、数年前に、廃校になった校舎に、幽霊が出るという噂を聞いたな」
 御手洗は、ジュースを一口飲んだ。
「それってどこ?」
「この辺らしいよ。今週末でも、見に行くつもりだから、良かったら、一緒に行かないかい?」
「行くー! 望美、行くよね?」
 霊を怖がってる割には、彩花は私より先に答えている。
「当たり前じゃない。何の為のクラブ? 行くわよ」
―浄霊クラブのメンバーは、今日の夕方五時に、緑公園に集合―