「…ゴメンなさい」


いくら暖かくても、優しくても


私が欲しいのは西口さんの温もりじゃ
ない


私がほしいのは…笹原くんからの愛


たとえ手に入らなくても


いいよ


「そっ…か
わかったから泣かないで」


そういって拭かれた私の涙


「わかってたからいいんだ
君は僕じゃなくて“笹原くん”を選ぶっ
て」


優しい笑顔に戻った


やっぱり爽やかすぎる


「僕をフッたからってこの店に来ない
のはナシだよ」


次はイタズラっ子のように口に人差し
指をあてて言った


ありがとう………