「…送ってくから」


「笹原くん熱でもあるの?」


笹原くんのオデコに背伸びして手を伸
ばす


パシッ


「…え……?」


振り払われた


流石に傷つくっていうか……


「……ッ…ゴメンね!
あっ!私用事思い出したから帰るね!



笹原くんの顔を見ずに淡々と言葉を並
べる


ここにいたくなくて………


「……バ…イバイ」


走った、全力で


「ッ!おいっ!!!」


笹原くんの声が聞こえても今だけは…


この滴がなくなるまではふりかえれな
いよ……