その途端、チクリとする痛みがバルを襲った。
恐らくはこの悪魔、心臓が喰えないならと血を吸っているのだろう。
少し飲んだあと顔を上げた悪魔は、自身がつけた傷跡をぺろっと舐めあげる。
「っ……」
「え、なになにー?バル、テメェ感じてんの感じちゃってんのー!ニシシッ、安心しなあバル、俺様にそっちの気はねえからよう。
発散したきゃ風俗にでもいってくるといいぜえ。ま、テメェの場合ぶっとんだ性癖で逃げられんのがオチだけどー!」
再びぎゃはぎゃはと笑う悪魔は、ぱっとバルの体を解放するなり黒い小鳥の姿となってバルの頭の上に乗った。
バルはそれを払うこともせず、ふらつく足取りで喫茶店に向かうのだった。


