小悪魔な彼

　
「おいしそう……」
「うまいから」


当然のように答える猛にぃ。

その姿に、ちょっとだけ笑えた。


「ほら、食え食え！」
「いただきます…」


小皿に盛って、あつあつのパスタを口に運んだ。

その瞬間、口がとろけるかと思った。


「やばい……
　超おいしいっ……」


口いっぱいにひろがるクリーミーな味。
キノコの触感は、そのまま残ってるのに、パスタとは喧嘩しない。


本当に、そこらへんのお店で食べるのよりもずっとおいしかった。