もしも腹黒美少女とクール?美男子が出会ったら。

どうすれば、美々に勝てる?



「早くしなきゃ、溶けるわよ」




奈々は勝ち誇った顔をした美々を見た瞬間、一泡吹かせてやる、と決意した。
倒れないように足に力を入れる。
「なめないで!




   凍結ッ!!」



ピキピキピキィィッ



全てが奈々の一声で凍る。燃え上がっていた炎までもが凍った。


「ぜぃぜぃっ…はぁッ、どう、よ!」
いつもの倍、妖力を使った奈々は息が上がっている。今までで一番の大技を出せたことに奈々は満足していた。だが、

美々はというと。

黄金の耳と髪と尻尾をたなびかせながら、口角を上げ、ニヤリと笑い、






「あら、それだけ?」





と言った。