「酷い、酷いよ美々さまぁ」
「あら?まだ燃え足りなかったのかしら」
「ッ!!(ブンブンブンッ)」
奈々は肩にかかっているロールをブンブンと横に振る。

「あら、それは残念(にっこり)」
「炎を向けるだなんてッ!!私に溶けろと言ってるようなものじゃない!この鬼畜!」
「五月蝿い」




「…」
「…」




「美々のバカぁッ!!凍えちゃえっ!猛吹雪!」



ゴァァァッ



奈々が叫ぶと同時に、どこからともなく発生した雪吹雪は、迷わず一直線に美々に向かっていく。



すると美々はスイッと手のひらを向かってくる吹雪に向ける。

「燃え散れ」


ボワァァァアッ


「あっつぅぅぅッ」
熱気に当てられ、雪女の奈々は溶けそうになっていた。それを見た美々は、
「ふふっ。じゃぁ、広い所に行きましょ?」
「ヒィィィッ(ぶるぶる)」