窓の外の君に恋をした。 長編



っと…ついた。

南校舎の3階。

中庭に面した窓がある階段の隅。


本当、その窓があるだけで

なんにもない。



ただ、この窓からはあいつが見える。


楽しそうに花に水やりをしている
あいつが。


話しかけたいな。

なんて思うけど、

この外見じゃ

君もきっと逃げる。

きっともう中庭にも来てくれなくなる。








それはいやなんだ。