嘘でしょ!? 女一人を抱えて、階段を駆け上がっているなんて信じられない! 今、自分が置かれている状況を理解出来ずに、まだ足を動かしていた私に 「大人しくしてろ」 頭上から届いた声。 理解した体は、それに従うように足の動きを停止した。 「いい子にしてろよ?」 見上げた視線が捕らえたのは、僅かに上がった口角。 息一つ乱さずに駆け上がるその表情に、再び心臓がどくりと大きな音を奏でた。