「特に変わったところは、無いと思うけど……」 アル君を、ジッと見つめても全くわからん。 「俺の周りを見ても気付かないか?」 そんな俺に、助け舟を出したアル君。 「アル君の周り…?」 その言葉にジッと見つめていたアル君から、その周囲に視線を走らせると…… ───ん? あれ……? アル君が何を言いたかったのかを理解して、嫌な汗が背中を流れた。 「……違う」 俺の言葉を聞いたアル君が目を細めて 「やっと、わかった?」 楽しそうに微笑んだ。