───ダメだ……


葵さん以上に破壊力のある笑顔を向けられたら、思考が停止した。

今迄、兄さん以外の男の人と殆ど接する事が無かった私。

男の人の笑顔にも免疫皆無で、向けられた眩し過ぎる笑顔の対処の仕方もわからない。

取り敢えず


───明日、病院に行こう……


未だに暴れ続ける心臓が心配になってきた。

そんな事を考えていたから、少し離れた二人の会話なんて耳に届くはずも無く……