どうか…龍さんのことを こっちの世界に返してください… 「…お別れ、言えないじゃない……」 なにも言わずにいなくなったりしない って、約束したのに… 私は、肝心な約束を守れない。 今も、昔も。 結局、総司さんの病気を治せなかった。 今回も、龍さんになにも言えずに 居なくなってしまう。 「私…最低。」 涙が、頬を伝う。 「…晴?」