お年寄りの側について、声をかけようと した瞬間、鉄骨が大きく傾いた。 「っ…!!」 俺は、驚いているお年寄りを 庇うように覆いかぶさる。 ガッシャーンっ!! という音とともに、体に痛みが 走ったかと思うと、そのまま俺の 意識は暗闇に引きずり込まれた。 『龍さんっ!!!』 という、俺の大好きな声が 聞こえた気がした。