突然、柊羽さんに押し付けるように鞄を 渡して駆けだした龍さん。 真堂さんと、柊羽さんと私で 呆気をとられて、龍さんを見る。 その時、私の視界の端に、何かが ぐらぐらと揺れ動いているのが うつった。 それは、今にも落ちてきそうな 重そうな棒。 そして、その下にはお年寄りの方 がいて… 龍さんのしようとしてることが わかった。 柊羽さんたちも分かったみたいで はっと息をのむ。