「い...いえ、私は大したことしてませんよ」
顔の前で両手を横に振って否定する。
でも...悩みがなくなった、なんて。
私でも、役に立つことができた?
「なんか、俺よりも晴ちゃんの方が嬉しそうだな」
と、苦笑しながら言われる。
「だ...だって、私でも役に立てたなんて、嬉しくてっ」
そう言うと、柊羽さんは優しく微笑んで。
「俺もやっと、前に進めそうだよ」
よかった...
作り笑いでも、辛そうな笑みでもなく
柊羽さんが笑っているのが、嬉しかった。
「さ、教室戻るよ」
「えっ、でもさっき授業は受けたくない気分だって...」
「さっきはさっき、今は今だよ。ほら、行くよ」
「あっ、ちょっ...待ってくださいっ!」
この時、空はきれいに晴れて
穏やかで、優しい風が吹いていた。


