「うん、わかってる。」 そう答えたきり、柊羽さんは私から 目線を外し、また見晴らしのいい屋上から 遠くを見始めた。 言葉で何を言っても、今の柊羽さんには 伝わらない。 そう思った私は、何も言わずに柊羽さんに 歩み寄った。 「ごめん、今は、授業とか受けたくない気分だから」 私が戻るように説得しに来たって思ってる みたいだよね... 「そういう時も、あります」 そう言って、私も遠くを見てみる。 隣にいる柊羽さんが驚いたのが なんとなくわかった。