一緒に教室まで行くと、柊羽は 疲れたように荷物を置いて、ため息をつく。 俺は...柊羽が誰とも付き合わない理由を 知っている。 「柊羽、まだあの事引きずってるのか?」 柊羽は、俯いて肩をすくめている。 「お前はなにも間違ったことしてないだろ?」 そう、俺が言った瞬間、柊羽が顔をあげた。 「ほっといてくれないか?」 俺を睨みつけて、いつになく怒りが こもった声で言う。