イジワル上司のヒミツ

「あーごめんごめん(汗)」


マコトさんはそう言って、慌ててメイクボックスらしきものを開いて準備を始める。




「……メイク・・するんですか?」


男なのに?




「メイクていっても、特殊メイクの方ね」

「あ、そっか!」


素顔のままだと、課長が湊さんだってばれちゃう!





「特殊メイクって……結構時間かかるんじゃないんですか?」

「んー…特殊メイクでも、ガッツリするわけじゃないからね。目の下とエラの辺りを、少しだけ変えるだけだよ」

「へえ…」


私は興味津々で、特殊メイクの光景を見る。




「お前、すっぴんのまま会社行くのか?」

「あ…忘れてた!(汗)」



シャワー浴びたから、今すっぴんだったんだ!





「僕のメイク道具で良かったら使って♪」


マコトさんが、メイクボックスを指さして、そう言ってくれた。



「ありがとうごさいます。お言葉に甘えて、使わせていただきます」