イジワル上司のヒミツ

「あのさ(汗)あんまり緊張しないでくれる?」

「え………(汗)」


バレてる……??





「そ、そりゃあ……緊張しますよ…」


あなた、芸能人でしょ。

私、芸能人と話すのは初めてだし…






「じゃあ、ちょっと飲むか」

「!」


そう言って、朝日湊は冷蔵庫からシャンパンらしき瓶を出した。




「この前、貰ったんだけど……一人じゃシャンパンなんて飲まねえし、誰かにあげようと思ってたから、ちょうど良かった」

「…高そうなシャンパンですね」


シャンパンよくわからないけど、見るからに高そうな瓶。






「んーどうだろうね。俺もよくわかんねえ」


そう言って、朝日湊は、棚からグラスを出した。




あんまり高いものとかに、執着しないのかなぁ。

食べ物だって、ピザにするくらいだし…


芸能人だからって、高級なものばかり食べてるわけじゃないんだな。





「あけるぞ」


っ!

シャンパンの瓶のフタを、コルクで開けようとする朝日湊。

私は耳を軽く押えた。





ポンっっっ




大きな音とと共に、シャンパンのフタが開く。

そして朝日湊は、グラスにシャンパンをゆっくりと注いだ。