イジワル上司のヒミツ

二人には、そういうことになってるのに…




「ウソついたって、バレバレだよ」

「最近の美玲、すごく悩んでたじゃん。それって、恋愛絡みでしょ?」

「・・・・・」


気づかれてたんだ!

まあ、あの時は湊さんのことすごく悩んでたし…





「彼氏なのか好きな人なのかわかんないけど、私たちは美玲から話してくれるの待つよ」

「もし、相手が平気なら、美玲も日曜連れてきなよ、ね?私たちに紹介してよ」

「………………うん」


なんで、私…二人に湊さんのこと黙ってたんだろう…

湊さんのこと、二人がバラすと思ったから?


そんなわけないじゃん。

私、バカだ…









「じゃあね、美玲」

「気をつけて~」

「うん!お疲れ様」


夕方

仕事が終わり、梓と沙耶香と別れたあと、私は一目散に湊さんとの待ち合わせ場所に向かった。


人気のない通りに、湊さんの車を見つけ、私は運転席の窓ガラスを叩いた。






ウィーン…


私に気づいた湊さんが、運転席の窓を開ける。





「今プライベートなんですけど…」

「…知ってるよ(汗)」



ガチャ



私をからかいながら、車の鍵を開けてくれる湊さん。

私は助手席のドアを開け、車に乗り込んだ。