イジワル上司のヒミツ

急に、茉莉は泣きそうな声を出す。



「お姉ちゃんは…私にとってのヒーローだから・・お姉ちゃんがいたから、今の生活と私があるんです」



……………!


茉莉は泣きながら、話し続ける。




「私たちの母親は…本当にどうしようもない人で……私たちは、子供の時からいつも母親に被害を受けてました。…私たちをほったらかしで浮気しまくって、男をとっかえひっかえ。小学校低学年の時、離婚して父親は出ていきました」


茉莉の話は事実。

私は、いつもは胸の奥深く閉まっている過去のことを、蘇らせていた…




「父は私たちの親権を取ろうとしましたが、母親がそれを拒んでダメになりました。ただ母親は私たちをこき使いたかったから、親権を手放したくなかっただけ…父は渋々東京に引っ越して、私たちの地獄の日々が始まったんです…」


昔のことを思い出して、茉莉も辛そう…





「母親はろくに働かず、私たちをこき使いまくりました。親戚の家に、私たちだけでお金を借りに行かせたり…本当に最悪なことばかりでした。付き合ってる男を家に連れ込んで、見たくないものを見させられたり…その男から時には暴力を振るわれたりしました…」


ドア越しに茉莉の話を聞いて、拳を握りしめる私。




「そんな生活の中、お姉ちゃんはいつも私を守ってくれました。『もう少しだけ我慢してね』と、いつも私に言い聞かせてました…そしてお姉ちゃんは、高校に入るとバイトに明け暮れました。家にお金を入れながら、コツコツ貯金をして家を出る計画を立てていたんです」