「キャバクラのボーイの仕事は辞めたみたいだよ?今は、大工の見習いやってるみたい…」

「……ふーん」


結婚考えてるから、真面目な職についたってことはまだ黙っとこ(汗)

お父さんがうるさいから。




「あ、忘れてた…これ土産だ」




そう言うと、お父さんは車から大きな紙袋を出した。




「ここ最近、先方やらにもらった菓子だ。俺は食わないから、お前らにやる」

「わぁ、ありがとー。あ!このバームクーヘン、有名なお店のだ〜」


ラッキー!

これで当分、お菓子に困らなそう。




「じゃあ、俺は帰るよ」

「…ちょっと寄ってけば?もうすぐ茉莉も帰ってくるし……」

「そうしたいが、あいにく仕事が山積みでね。茉莉にはよろしく言っといてくれ。今度3人で、食事でもしよう」


お父さんはそう言って、車に乗りこんだ。




「…ん、わかった。茉莉に伝えとく」

「ちょっとでも、お前に会えて良かった…あんまり、若い娘が夜遅くまでうろつくなよ」