「お父さん…いつも身なりはきれいにしてるけど、ご飯はちゃんと食べてる?」

「ああ。ほぼ毎日外食だが…あとは接待も多い」

「たまには、家にご飯食べに来ればいいのに…」

「そうしたいのは山々なんだが、仕事が忙しいんだよ」

「それは昔からよーくわかってます。でもお父さんは、どんなに仕事が忙しくても、こうやって会いに来てくれるもんね!」


月に1回は、必ず来てくれるもんね…




「お前達がいるから、俺は頑張れるんだよ。若くして結婚したのは後悔してるが……父親になったことは後悔してないな(笑)」


お父さんは、ハハと笑った。




「フフ。私は…母親があんな人でがっかりしてるけど、父親がいい人だから文句なし!かな(笑)」

「ハハハ…嬉しいこと言ってくれるねえ。………母さんとは、連絡取ってるのか?」

「取ってるわけないじゃん…あの人は、私達がずっとお荷物だったんだから…姉妹揃って東京に上京して、清々してるんじゃないの…」

「・・・・・」


お母さんは顔が、頭に浮かんだ。

だけどすぐにそれを消して、お父さんを見つめた。




「…茉莉は?元気にしてるか?」




話の方向を、変えたお父さん。




「元気だよ!最近、彼氏のところばっかり行っちゃって…あんまり家にいないけどね」

「あいつ…まだ、あのよくわからん男と付き合ってるのか!?」


嫌な顔をするお父さん。