イジワル上司のヒミツ

その時、手元に置いていた携帯が震えた。

小さくため息をついたあと、携帯を手に取ると……





「…………っ!」


スマホの画面を、ちらっと見た途端…

止まっていた私の時間が、一気に動き始めたような気がした。



「ご、ごめん!ちょっとトイレ行ってくるね」

「はいよ〜」


私は紗耶香と梓から離れ、急いでトイレの個室へ入った。




心臓はバクバクいってる…


息も、なんだか荒いし……



とりあえず、落ち着け自分。




ゆっくり深呼吸して、握っていたスマホの画面を、ゆっくりと見る。



「・・・・」




画面には、LINEでメールが来ていた。





【湊さん{19時に迎えに行く。家にいろ】





「・・・・」




胸が熱くなる。